Welcome to KOSO Museum !

望月先生をしのぶ「構想博物館2024」が開催されます

ー「構想博物館2024」愛に生きよ 自在に生きよー

 

 

■場所:和敬塾本館(旧細川侯爵邸)東京都文京区目白台1-21-2

■日時:1月19日(金)13時〜17時

    1月20日(土)10時〜15時

 

詳細、お申し込みは

https://koso2024.peatix.com

まで

訃報

構想博物館:望月輝彦館長(多摩大学名誉教授)は、これまでご自宅で療養されておりましたが、令和5年6月26日(月)午後6時42分に、永眠されました(享年79歳)。

ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んで通知申し上げ、ご冥福をお祈りさせていただきます。

極楽寺:成就院の睡蓮の花(2023/6/26 13:30)

進化の果てに

お誕生日に皆さまからたくさんのメッセージをいただきました。ありがとうございました。78歳のこの歳でも考えていることは、「人類(人間)の未來」。

 

人類は進化を続けている。しかしその進化が結果的にスマフォや原発やペットボトルを生み出し、地球環境を苛み、コロナ感染や気候変調を導き、不可逆な災害や厄害をもたらしました。明らかにエントロピーは増大し、人類の未来の危機は迫っているように思えます。碩学・梅棹忠夫は、科学技術の進化を進めるのは人間の「業」だといっています。危機を招聘することが予感出来ても人間は、その進化を止めることができない。その人類の未来を、梅棹忠夫は一冊の本にまとめる試みに1970年代に挑戦しました。しかし、その著作は幻で終わります。本の構想は目次立てまでしっかりと組み上げられ、内容の「こざね」がその本の斬新性を暗示していたにも拘わらず、です。

 

巨大な水洗便所と化した地球、経済成長を信奉し続ける資本主義、しかしそれでも科学技術の進歩を止めない人間の「業」、その中で、梅棹は何とか『暗黒のかなたの光明』を導こうとします。ヒントは、この本の副題にしようとした「プレイボーイのすすめ」。日頃、梅棹は老荘思想の『檪社(れきしゃ)の散木』(役に立たないので切られずにおおきくなっているクヌギの木)を人生の理想にしていたようです。すなわち「プレイボーイ」とは、有用性を求めることなく、知的好奇心のおもむくままに生きること(知的‟遊び“の精神を持って)である。しかし、この知的好奇心を人生の楽しみに自在に使うという構想を放棄したのは、いくつものゼミナールや講演で人々に伝えたが、聴衆には全く受け入れられなかったという結果からではないかと言われています。当時では、あるいは今でも難しいかもしれません。

 

しかし私は、言語学者ホイジンガが言った「日本語の‟遊び“には、プレイの持つ多様で深い意味が包含されている」とするホモ・ルーデンス(遊戯人)の存在を確証しています。78歳にしても、「人類の未來」を探求し構想する生活を止めることはない、と実に気楽に決意しているのです。

 

⁂写真は、今治の「森のともだち農園」の森智子さんにお祝いに送ってもらった見事な花束と写っています。

 「われら、いかに生きるか」

――望月照彦の生き方の美学<人生のデザインを考える>――

 

この10数年間、前半においては望月先生とともに本ホームページを立ち上げ、後半においてはFacebook記事を抜粋してまいりましたが、先生のご逝去にあたり、今後は内容を絞りクローズさせていきたいと思います。これまで閲覧いただきありがとうございました。ボランティアといいつつ、多くを勉強させていただきました。改めて感謝するとともに、ご冥福をお祈りさせていただきます。構想博物館ホームページ管理者