▮ 長谷部裕治(はせべゆうじ)

 

知識考房(英名:Sophia Design Works) 代表

<データサイエンティスト、図解作家>

*知識考房は、よりよい構想つくりのアイデアや知識など、伝えたい想いをカタチとしてまとめ視覚化する考房です(https://sophiadesignworks.com)

 複雑化する現代社会によりよいコミュニケーションを促すべく、Webサイト作りを中核に各種テーマの知見を深め、地域の活性化に貢献、次世代に引き継いでいきたいと考えています。

 

 

▮ 望月先生の死去に際して

構想博物館:望月輝彦館長(多摩大学名誉教授)は、これまでご自宅で療養されておりましたが、令和5年6月26日(月)午後6時42分に、永眠されました(享年79歳)。

ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んで通知申し上げ、ご冥福をお祈りさせていただきます。

 

なお、通夜・葬儀は家族葬にて、しめやかに執り行われたとのことです。お別れ会、偲ぶ会などが開催される場合は、改めて告知させていただきますので。よろしくお願い申し上げます。

極楽寺:成就院の睡蓮の花(2023/6/26 13:30)

私事ですが、6月25日の日曜日の朝、読売新聞の日曜版に「長谷大仏」の記事が掲載されておりました。翌26日に妻と二人で、早速「長谷寺」へ行ってまいりました。その後、かつて構想博物館訪問後に散歩した「稲村ケ崎」に移動し、海岸で水遊び。妻に森の上を指さし「この山の上に、多摩大学の望月先生が造った構想博物館があるんだ」と説明したものです。

さらに、江ノ電にて「極楽寺」に行き、極楽寺拝観のあと、「長谷駅」を目指し坂道を下っていきました。途中、時期が過ぎたとはいえ、鮮やかな紫陽花が咲く「成就院」にお参り。坂上から「由比ガ浜」の海岸を眺めつつ、幾度となく訪問した構想博物館の懐かしさとともに、楽しそうに振る舞う望月先生のお姿が思い浮かびました。

翌日深夜、構想博物館研究員の坂西元氏から訃報をお聞きし、ただただ唖然とするばかり。亡くなる前に、日本のみならず世界各地の思い出の場を、髪をなびかせつつ豪快に舞っていたのかもしれません。

 

改めてご冥福をお祈りさせていただきます。  構想博物館研究員 長谷部裕治

▮ 地域活性化モデル研究

★須賀川市:須賀川のまちを走り研究にいそしむ(多摩大学望月研究室主催)

縁あって、円谷幸吉の歴史を紐解き、生まれ故郷の須賀川市のまちづくりに役立てたく、研究用のWebサイトを構築しました。時々刻々と変化する現代社会の環境に対応した事業を実践するためには、その内容についてWebサイト上で公開した上、社会に認知してもらう必要性があります。さらに、サイトコンテンツの充実とともに、Webサイトを柔軟に編集・更新していくことが重要でしょう。(知識考房:はせべゆうじ)

★那須烏山市:山あげ祭りの真髄をみた(地域資源学会主催)

▲ 気分はレオナルド・ダ・烏山(画像をクリック)
▲ 気分はレオナルド・ダ・烏山(画像をクリック)

那須烏山の街の道路は、碁盤のように構成されていることから、それぞれの野外舞台は、見通しがよい。幅8m、奥行き100mの道路に観客席、舞台、御拝、橋波、館、前山、中山、大山(10.6m)が配置される。六つの町の所定の場所で、3日間、歌舞伎が演じられる。

 

観客席からの景観は、野外舞台が道路直線上にあるため「一点透視」による遠近感がある。歌舞伎などの舞台では、背景画の遠近感により立体感を出しているが、街並みを活用した本物の遠近感にはかなわない。

 

この野外舞台をみて、レオナルド・ダ・ヴィンチが、遠近法を最初に取り入れたといわれる「受胎告知」や、サンタ・マリア・デル・グラツィエ修道院の食堂にある「最後の晩餐」を想い起こした。

 

狭い道路の、遥か彼方から迫りくる屋台と地車に、観衆の期待が高まる。先の絵画は、イエスのこめかみの向こうに消失点があるが、山あげの舞台のポイントは「消失点」に行きつくのではなく、遥か彼方に、その「出発点」があることだ。それは、動きの対象は異なるが、ディズニーランドの入口から、シンデレラ城へ向かう際の、ワクワク感に似ている。

 

道路での舞台を終え、中心の広場にて最終の講演が行われる。この広場での公演にて、こども歌舞伎の内容を堪能できる。しかし、なぜか迫力に欠けるのだ。それは、単に舞台を「見せる」ことに注力しているからであり、限られた空間の中で、主役、脇役が演じる際の、緊張感や一体感からくる楽しさが見られない。やはり、山あげ祭りは限られた空間で演じられるのが、よいのだ。子どもも中高年も、そしてこれらの人々を育て上げたお年寄りも、みんなが楽しめる祭り、それが私の見た「山あげ祭り」だった。

 

見せる「裏舞台」では、木製の人力による「メカニズム」がある。フィレンツェ西方にあるヴィンチ村:レオナルド・ダ・ヴィンチ博物館でみた、木工メカニズムを組み入れることにより、伝統的文化が出来上がるのではないだろうか。

 

子どもたちの創造性を高める

 

   ・創作工芸「和紙作り」: 繊細な女技   ・大道工芸「木仕掛け」: 豪快な男技

 

により、「手工烏山」を再生、復活させる。それが、那須烏山の明るい未来を目指した構想のひとつなのかもしれない。(知識考房:はせべゆうじ